この素晴らしい世界を生きるために
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今年5月27日に、10年ぶりに広島を訪れることができました。
今の広島の町を歩いて、66年前を思い、涙が出ました。
爆心地から最も近い小学校、本川小学校では、当たり前の子どもたちの歓声がきこえて、それだけで…。
そのあまりにも平和な光景に、ここまでの復興を果たした多くの被爆者の方々の力に、感動したのでした。
ただ、それだけで満足していた自分がいました。
今日8月6日、平和記念式典でこの1年に亡くなった方の名簿が原爆死没者慰霊碑に納められました。
その数は5000名を越えていました。この1年だけでです。
これまでの死没者は270000名を越えています。
66年前に広島に落ちた1発の原子爆弾で、いまだに苦しみ、いまだに亡くなる人がいる…。
そのことを、ひと時も忘れてはいけない。
平和な町だけを見て満足していた自分が、その甘さが許せません。
ものごとや人を、自分の都合のいいように見たり考えるのは、なんて楽なんだろう。
できることなら、こわくてこわくてこわくてしょうがない原爆を“過去”にしてしまいたい。
でも、それだけは絶対にしてはいけない。
そのかなしみや苦しみをいたみを、その思いを、少しでも分かち合うために、ほんの少しでも背負えるように。
ほんとうに、“分かち合う”ことや“背負う”ことができるか、それこそ甘いことではないけれど、
僕が生きている限り、ずっとずっと学び続けていくんだ。
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