この素晴らしい世界を生きるために
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
この前読んだ『流星ワゴン』がとてもよかったので、また重松清さんの本を手に取りました

『その日のまえに』というタイトルにも惹かれました。
誰もが「その日」を見つめて、「その日」に向かっていく。
でも、「その日」でおわりではないということ。
そのことに涙がでました

寂しくて、悲しくて、悔しくて、理不尽で、不幸せで・・・。
でも、なにもかもなくなるわけじゃない。
あたたかいものさえ残るのだと知りました。
最後の一つ前のはずだった手紙が、じつは正真正銘の最後だったんだと知る瞬間は、僕自身がこの世から去ってしまう日まで訪れない。それでいい。和美と二人で見つめていた「その日」は、僕たちが思っていたほど、きれいに、すっぱりと和美を連れ去ってしまうものではなかった。割り算の余りのような「その日」の半端なかけらを、僕はずっと持ち歩いて、捨てられないまま、いつか死ぬ。
それでいいじゃないか、ほんとうに。
PR
この記事にコメントする